イギリスクラシック三冠の歴史とレベルの高さとは

日本の競馬で「クラシック三冠レース」というと、中山競馬場芝内回り2000mで行われる「皐月賞」、東京競馬場芝2400mで行われる「東京優駿競走」、そして秋、京都芝外回り3000mで行われる「菊花賞」を指します。
日本の競馬は、この「クラシック三冠レース」を軸に回っていると考えるホースマンも少なくありません。
ところが実は、日本の三冠レースは、イギリスのクラシック三冠レースを参考にした(模倣した)レース体系になっているのです。

イギリスでは、ニューマーケット競馬場芝直線1マイルで行われる「2000ギニーステークス」、エプソム競馬場芝2423mで行われる「ダービーステークス」、そして秋、ドンカスター競馬場芝2937mで行われる「セントレジャーステークス」を「クラシック三冠レース」と呼びます。
日本の三冠レース(皐月賞、東京優駿、菊花賞)は、上記のイギリス三冠レースにそれぞれ1レースずつ対応しています。
三冠レースというのは、競馬が行われている主要な国の数多くで行われています。
アイルランドやアメリカ、フランス、イタリア、ドイツなどでも、「三冠レース」は行われています。
すべてに共通するのは、「3歳の牡馬と牝馬」にだけ出走資格が与えられるという点です。

イギリスのクラシック三冠レースの歴史は非常に古いです。
最も古いのは、セントレジャーステークスで、その創設は、実に1774年のことでした。ちなみにこのころ、日本は「江戸時代」であり、お侍さんが刀を振るっていました。
イギリスの貴族は、もうそんな時代から「競馬」の歴史を歩んでいたのです。
セントレジャーステークスの盛り上がりを見た、英国貴族にして競走馬のオーナーのひとりであったダービー伯爵エドワード・スミス・スタンリーという人物を中心として、
「もっと盛り上がるレースをつくろう」という趣旨で開催されたのが、いわゆる「ダービー」の始まりです。ちなみに、その創設は、セントレジャーよりも2年後のことでした。
三冠レースすべてで優勝した名馬は、特に「三冠馬」という称号を得ることができます。
日本では、2011年にオルフェーヴル号が、ディープインパクト以来となる史上7頭目の三冠馬に輝きました。
しかし、イギリスのクラシック三冠レースを制して三冠馬となったのは、1971年のニジンスキー以来、もう44年もの間1頭も現れていません。
三冠馬になるというのは、それくらい難しいことなのです。